袴のひだについて

袴のひだの意義
袴のひだは、後のひだ一つ、前のひだ五つある。
1.後のひだ
袴・裏後ろのひだ一つは自己を表象したものである。
即ち、天地を貫き永遠に生き抜く自己を表す。

2.前のひだ
袴・表前の五つのひだは、人間の五行五常即ち仁義礼智信を表象したものであり、袴の筋目が通ってあるように、一切の物事において筋目を通し生きよという教えである。

(1)五輪とは人生の最も親しい間柄の事である
即ち 君臣・父子・夫婦・長幼・朋友の間柄の守るべき道のことである。

(2)五常とは人の常に守るべき五つの道徳のことで儒教の教えである。
即ち
・仁とは愛情を他に及ぼすこと(なさけ、思いやり)
・義とは自己の自害を思わずして人の道に尽くすこと(道理のすじみち)
・礼とは敬意を表し動作の礼儀を守ること(れいをつくすみち)
・智とは事理の是非正邪を決断する能力のこと(ものごとの分別)
・信とは忠実なこと(誠をつくす)

以上述べた袴の伝統ある奧深い意義を正しく理解し、袴を着用する毎に五輪五常の精神にたがわぬ自己で有るや否やと常に反省し、日常の修行を積めば、正しい剣道精神が修得され、立派な人格と健康な身体が作られ社会に役立つ人間になるものと信ずる、ここに剣道の真髄があると思はれる。